一昔前の日本では畳の部屋が多かったですが、今ではマンションや一軒家に限らず、ほとんどの住宅でフローリングの部屋が増えています。
フローリングの床は木の材質が見えるので心地よく、スリッパを履いて歩くもよし、そのまま裸足で歩くもよし、自分の生活スタイルに合わせて使えるのでとても便利です。
ところがフローリングの毎日の掃除の仕方を知らない方が意外に多いようです。
なんとなく掃除機をかけたり、汚れが目立ったらモップで拭く程度では、ぱっと見キレイに見えても汚れが落ちきれずに、やがては黒ずんだ色になっていきます。
またフローリングの床は畳やカーペットよりもホコリが舞いやすいので、きちんと掃除をしていないと、ちょっとした風で部屋中がホコリまみれになってしまいます。
この記事では床が汚れる原因や、自分でできるフローリングのクリーニング方法と、プロのハウスクリーニング業者を利用した時との違いについて紹介しています。
フローリングの床が汚れる原因
定期的に清掃しているはずなのに、ホコリや小さなごみ、髪の毛、ペットの毛などは取りきることが出来ません。
キレイに見える床でも床用のワイパーやモップで拭くと、いつも汚れが付いているのでテンションが下がってしまいます。
またホコリが油やカビなどの他の汚れとくっつくと、床にこびり付いてしまい拭いただけでは落ちません。
ホコリやダニなどが大量に溜まると、風で舞ってアレルギー症状を引き起こすことになりかねません。それでフローリングの床は、定期的に掃除機でホコリを吸い取り、小まめに拭き掃除を行いましょう。
また家具の隙間などにホコリが溜まりやすいので、小さなモップなどを使ってホコリを隅々まで取り除きましょう。
掃除をした後でも目に見えない小さなホコリが部屋の中を飛んでいるので、可能であれば空気清浄機を付けると良いでしょう。
フローリングの汚れでなかなか取れないのが油の汚れです。
キッチンで料理をした時に油や調味料がこぼれて、スリッパで汚れを踏ん付けたまま家の中を歩きまわると、すべての部屋のフローリングがベタついてしまいます。
油の汚れは拭いただけでは落ちないので、汚れの上に酢やアルコールなどを吹きかけて、汚れを中和させてから洗浄しましょう。
清掃の時に注意する点として、フローリングは水に弱いので雑巾を固く絞って拭き取ると良いでしょう。
フローリングにワックスがかかっている時には、アルコールをそのまま吹き付けるとその部分だけワックスが溶けていまい格好が悪くなるので、アルコールや使う洗剤を薄めて使用するようにしましょう。
さらにフローリングの床をキレイに拭き上げてからワックスをかけても、いつも歩いている部分はどうしても床のワックスが剥げてしまうので、既に塗ってあるワックスの上からワックスを上塗りしていきます。
この作業をせずに部分的にワックスを塗るとムラになってしまうため見栄えが悪くなるので注意が必要です。
ハウスクリーニング業者にフローリング清掃を依頼する
フローリングの床が汚れる原因はいくつもあり、それぞれの汚れを落とす作業も違うので、きれいにするテクニックが必要です。
フローリングの床を清掃業者がクリーニングする時には、動かせる家具や家電製品は別の部屋に移動して、部屋に物がない状態にしてから掃除機がけをします。
それから専用の洗剤をフローリングに塗り付けます。
数分経ってから専用の機械を使って、床に付いた油の汚れなど黒ずんだ汚れを取り除きます。
乾いたモップで汚水を拭き取り、水分が床に残らないように大きな扇風機を使って完全に乾かします。
最後にムラがないように部屋全体をワックスでコーティングして再び乾かします。
一般的には塗りムラが出ないようにワックスは2回塗ります。
作業でかかる時間は部屋の広さや汚れ具合で変わってくるので何とも言えませんが、20平方メートル程度の1DKの部屋なら2人のスタッフで洗浄して、ワックスを塗るまで30分くらいです。
しっかり乾かすのに1時間半も経てば普段通りに部屋を使えるようになります。
料金は1平方メートルで約1,500円程度からで、6畳の部屋の場合には約12,000円くらいが相場です。
フローリングの床にワックスを塗るメリット
フローリングを洗浄するだけでワックスは塗らなくても良いと思う方もおられますが、ワックスでコーティングするメリットはたくさんあります。
まずワックスを塗るとフローリングに傷が付きにくくなります。
特に掃除機をかけた時やペットが爪でひっかいた時に、フローリングに細かい傷がつくのを防止できます。
またフローリングにワックスを塗って、コーティングすると、木の床に汚れが付くのを防げます。
さらにフローリングの溝にもワックスが入り込むので、ホコリや油などの汚れが浮きやすくなり、普段の掃除で掃除機やモップを使えば簡単に取り除けます。
またワックスを塗ればツヤが出るため、フローリングの床全体がピッカと光り見た目が美しくなります。とはいっても日常生活で床に細かい傷がついて徐々にくすんでしまいます。
キレイな見た目を保つためには半年から1年経ったら新しいワックスを塗り直すと良いでしょう。
ワックスは剥離してから塗り直すと良い
ワックスの効果は半年から1年くらいですが、人やペットが良く歩く部分はワックスが剥がれてしまいます。
ワックスの効果が切れてきたら上塗りすれば、さらに半年程度から1年程度は効果が持続し、床に傷が付くのを予防できます。
ワックスを塗り重ねれば、コーティングの層が厚くなっていき、床に付く汚れや傷を防止できますが、ワックスの表面には汚れが残りやすくなります。
それでワックス表面が汚れた状態で、汚れの上からまた新しくワックスを塗ることで、黒ずんだ汚れが現れます。
これは新しいワックスの層と古いワックスの間に汚れが挟まっている状態なので、モップで拭くだけでは取り除けません。
ワックスの効果を出してキレイな状態を保つためには、剥離剤を塗って一度全てのワックスを剥がしてから、新しいワックスを塗る必要があります。
ホームセンターにも剥離剤は売っていますが、素人が剥離作業をするとどうしてもムラが出るので、クリーニングのプロに依頼することをおすすめします。